外国人の方が日本で生活する上で、避けて通れないのが「在留カード」と「マイナンバーカード」の管理です。現在は別々のカードとして存在していますが、令和8年(2026年)6月14日からは、これらが一つになった「特定在留カード」の運用がスタートします。
「一体化すると何が便利なの?」「どこでどうやって作るの?」という疑問にお答えするため、具体的なメリットと取得方法を詳しく解説いたします。未来のスマートな手続きについて見ていきましょう。
目次
1. 外国人が「今」マイナンバーカードを作るべき4つの理由
ところで、皆さんはすでにマイナンバーカードはお持ちでしょうか?
一体化を待たずとも、現時点でもマイナンバーカードを持つことには大きなメリットがあります。
① ビザのオンライン申請が可能に
入管(出入国在留管理局)の窓口は常に混雑しており、半日がかりになることも珍しくありません。マイナンバーカードを持っていれば、自宅や職場のPCからビザの更新・変更申請が可能です。24時間いつでも送信できるため、貴重な有給休暇を減らさずに済みます。
② 役所の待ち時間ゼロ!コンビニで公的書類を取得
住民票や納税証明書が必要になったとき、マイナンバーカードがあれば、わざわざ平日の昼間に役所へ行く必要はありません。全国のコンビニにあるマルチコピー機で、早朝から深夜(6:30〜23:00)まで証明書が取得できます。手数料も窓口より安く設定されている自治体が多く、非常に経済的です。
③ 銀行・スマホ契約の本人確認が爆速
銀行口座の開設や格安SIMの契約時、スマホでマイナンバーカードを読み取るだけで本人確認が完了するサービスが増えています。郵送のやり取りが不要になり、即日でサービスを利用開始できることもあります。
④ 「マイナ保険証」としての利用
2024年12月に現行の健康保険証は廃止され、マイナンバーカードによる受付が基本となりました。病院でカードをかざすだけで、過去の処方薬や健診結果を医師と共有でき、より安全な医療が受けられるようになります。
2. 令和8年6月「カード一体化」によるメリット
2026年(令和8年)6月14日から、「特定在留カード」が登場します。これは、在留カードの機能とマイナンバーカードの機能を一枚のICチップに統合した新しいカードです。
★入管ホームページ【※2026年6月14日運用開始※】特定在留カード等交付申請について
携帯するカードが1枚に
外国人にとって携帯が義務付けられている在留カードと、多機能なマイナンバーカードが一つになり、財布も管理もスッキリします。
「二度手間」の解消
いちばん大きなメリットは「二度手間」の解消です。以前は引っ越しをすると、市区町村役場への届出と、入管への届出を別々に行う必要がありました。一体化後は、役所での住所変更だけで、その情報が入管のシステムにも自動的に連携されるようになります。
3. 具体的な「一体型カード」の取得方法とタイミング
一体型カード(特定在留カード)は、「誰でも、いつでも」自動的に送られてくるわけではありません。以下のタイミングで「希望する」ことで取得できます。
① どこで取得できるのか?
申請を行う場所は、その時の手続き内容によって決まります。
地方出入国在留管理局(入管)の窓口:在留資格の更新・変更をする時 。
お住まいの市区町村役場の窓口:引っ越し(転入・転居)をする時 。
どちらの窓口でも「一体型を希望します」と伝えることで、ワンストップで手続きが可能です。
② どのタイミングで作れるのか?
運用開始(2026年6月14日)以降、以下のタイミングがスムーズです。
在留期間の更新時: 次のビザ更新の際に、従来の在留カードではなく「一体型」を申請します。
住所変更の時: 引っ越しの届出と同時に、今持っている在留カードを「一体型」に切り替える申請ができます。
任意での切り替え: 更新時期を待たず、今のカードから一体型へ変更することも可能です(※手数料については今後の詳細発表を待つ必要があります)。
③ 申請に必要なもの(予定)
特定在留カード等交付申請書
顔写真
暗証番号の設定依頼書
4. 大事な注意点
マイナンバーカードを持つ上で、外国人の方だけが気をつけなければならない「落とし穴」があります。
ビザを更新したら「カードの更新」もセットで!
マイナンバーカードの有効期限は、現在の「在留期限」と同じ日に設定されています。ビザの更新許可が下りたら、マイナンバーカードも役所に持って行き、期限を延ばす手続き(有効期間の変更)を必ず行ってください。 在留期限までに手続きを忘れると、マイナンバーカードは失効し、再発行には手数料がかかってしまいます。
特例期間に注意
ビザの期間更新や変更申請の審査中に在留期限が切れてしまっても、特例期間として2ヶ月間は在留することができますが、マイナンバーカードの有効期限は、更新や変更前の在留期限までとなっていますので、そのままではマイナンバーカードとして使うことができません。そのため、在留期限が切れるまでにマイナンバーカードの有効期限を2ヶ月間延長しておく必要があります。
5. まとめ
「一体型が便利なら、2026年6月まで待てばいいや」とお思いかもしれませんが、マイナンバーカードは先につくっておいたほうがいいかもしれません。
「今すぐ」作るべき理由
一体型カードの運用開始直後は、窓口が非常に混雑することが予想されます。また、「すでにマイナンバーカードを持っている人」は、一体化への移行手続きが非常にスムーズになります。逆に、マイナンバーカードを一度も持っていない状態で一体化を迎えようとすると、一からの本人確認が必要になり、発行までにより長い時間がかかる可能性があります。
パスワードの管理を徹底して
マイナンバーカードの機能を使うには、受取時に設定した「4桁の数字」と「6〜16桁の英数字」のパスワードが必要です。一体化後もこれらは継続して使われます。忘れてしまうと、せっかくの一体型カードも「ただの在留カード」としてしか機能しなくなってしまいます。
おわりに
マイナンバーカードは、日本で生活する外国人の方にとって「管理されるための道具」ではなく、「自分の権利と利便性を守るためのツール」です。2026年6月の一体化は、入管手続きという最大のストレスを解消してくれる大きなチャンスでもあると思います。
「手続きのしかたが分からない」という場合は、入管手続きを専門とする当事務所にご相談ください。
相談は無料で承っております。相談してみた結果、「やはり自分でやることにした」「他の事務所に頼むことにした」となっても大丈夫です。あとからお電話やメールで勧誘することもありませんので、安心してご相談ください。
ビザの変更申請、更新申請をご依頼いただく際は、マイナンバーカードや特定在留カードの作成もご希望でしたら、あわせてサポートさせていただきます。



